海外と比べ、日本の動物実験の規制はあまりされていないというのが現状です。大手化粧品会社数社も、動物実験を行い、人体への影響がないかをしっかりと調べた上で商品化を行い、消費者への安全安心を謳っています。食品や化粧品、衣料品の安全性は、動物実験があってこそだと言っても過言ではありません。
しかし、動物実験の実態は極めて残虐なもので、多くのモルモットやウサギ、サルなどの実験動物が生きたまま何日も苦痛を与えられ、体も異変をきたし、命を落とすか、実験データを取れば毒ガスで殺処分されてしまいます。これが、各動物愛護団体が動物を使っての実験を行うことに反対する理由です。
また、実験は商品に使う薬品や添加物の量を何倍、何十倍も凝縮して動物に与えます。少量なら体に良い薬も、濃度が濃ければ体に悪影響を与えるのは当然です。商品よりも遥かに強い成分を与えて得るデータに意味はないと指摘する医者もいます。しかし、実験方法を厚生労働省の機関に提出した、許可が下りていると言っても、このような残虐な実験は行われ続けています。
今では、代替実験と言って、動物ではなくより人間の体や粘膜に近い成分を人工的に生成して行う方法や、コンピューターによる仮想実験も開発されるようになりました。これらでより確実なデータが得られるようになれば、日本でも動物実験の数は減って行くと期待されています。